技術情報

耐震化サッシ工法特許出願中

1981年以前の旧設計(耐震補強済)

写真1

写真2

写真1、2は、1981年以前の旧耐震設計法で設計された集合住宅であり、近年、制震ダンパーで耐震補強された建物です。
東日本大震災では、耐震補強されたのにも係わらず、2次壁が大きく損傷しましたが、玄関ドアなどが開放可能であり、避難通路が確保できたため、「大破」と判断されずに、継続使用可となりました。

1981年以降の新耐震設計

写真3

写真4

写真5

写真6

写真3~6は、1981年以降の新耐震設計法で設計された集合住宅です。新耐震設計法の狙い通り、梁端部で塑性ヒンジの発生が確認出来ます。(写真5・6)
柱の損傷はありませんが、2次壁が大きく損傷し、玄関ドア、バルコニーサッシが崩壊し、避難通路の確保が困難となったため、「大破」と判定され、全住民退去となりました。

建築基準法が示す安全とは、“人命に係わる建物の損傷回避”にあります。建物が壊れないことは、保障していません。
東日本大震災でも、構造体の損傷は、軽微または小破であっても、2次壁、サッシおよび玄関ドアが大きく損傷し、住民の方が住み続けられなくなった建物が少なからずありました。こうした住民の方々は、建物から待避され、過酷な避難所暮らしを強いられ、心労で健康を害する方々も少なからずおられました。
なぜ、建物を補強したのにかかわらず損傷してしまったのでしょうか?なぜ、新耐震設計法であったのにもかかわらず、建物が大破してしまったのでしょうか?
原因を考えてみると、新耐震設計法の考え方は、耐震性=強度×変形性能として考えています。
したがって、あるレベルの建物の耐震性能を確保するためには、変形性能を上昇させることによりかなうとしています。
しかし、上記の写真のように、“非構造体である2次壁”が大きな変形に耐えられなかったときに、大きな被災が発生したわけです。以下の写真に、2011年3月11日の東日本大震災の建物の被災状況を示します。


■当社の設計・施工物件
竣工年:1997年2月
構造・規模:SRC造 地上9階建 杭支持工法
建物用途:共同住宅

共用廊、バルコニー側壁に曲げ、せん断破壊が多く見受けられます。
特に、3階から6階に被害が多く発生しています・

バルコニー側の2次壁の曲げ、せん断破壊

2次壁の室内側の状況


■当社の設計・施工物件
竣工年:2009年12月
構造・規模:RC造 地上15階建 直接基礎工法
建物用途:共同住宅

共用廊下のPS壁の曲げ、せん断破壊が見受けられる。特に2F〜7Fに被害が発生している。
バルコニー側に被害は少ない。

当社は、これらの被災建物の事例を見て、アルミサッシ、玄関ドアおよび2次壁の損傷の低減化、面内変形追従性能、開閉力の向上、施錠の有効性などの解決策を考えた場合、「変形性能に頼らない、強度を重視した設計」を行うのではなく、2次壁、サッシ・玄関ドアの変形性能を向上させること、およびサッシ・玄関ドアの取付部分の変形性能を向上させることを考えました。


1.耐震化サッシ工法開発の目的
集合住宅を対象にして、大地震時にも方立壁の損傷を軽微に留め、玄関ドアセット・窓サッシの損傷を回避(開閉機能を保全する)する工法の開発を目的としました。

構造設計では、構造体(柱・梁・柱付きの壁などの構造部位)の靭性を高めて耐震化を図る考え方がとられています。こうしたとき、設計者は、構造設計規準として、層間変形角*1RをR≦±1/100radとする考え方が一般的となります。人的被害の回避を目的にした場合には、想定を超える地震であっても、R≦±1/50rad程度の変形に対して、構造的な安全が保持されねばなりません。

一方、R≦±1/50rad程度の変形の際には、方立壁が損傷してしまい、玄関ドアセット・窓サッシに開閉不能や損傷・破損が発生し、建物の継続的使用*2が、妨げられてしまうという現象が発生します。加えて、改修費の負担・不動産価値の低下など経済的損失を被ってしまいます。

当社では、実験研究を通して、想定を超える地震時にも構造的な安全はもとより、人的被害を回避し、建物の継続的使用を実現する工法の開発を目指し、研究を行っています。

*1:地震の揺れによって建物が変形するときに、建物の水平変位
を階高で割った値をいう。層間変形角=水平変位/階高建築基準法第82条の2では、特定建築物に関しては、「層間変形角が1/200以内であることを確かめなければならない。」としている。

*2:想定を超えるような地震直後でも、建物として問題なく使い続けられる性能。


2.工法概要
方立壁には腰高位置(開口高さの中央部)に水平完全スリット(以後、水平スリットと記す)を設置します。水平スリットの施工仕様には、構面内の損傷回避を目的とするほかに、構面外の強度と剛性の確保に関する配慮を行います。
玄関ドアセット・窓サッシには、門型の鉄骨枠(以後、鉄骨枠と記す)を建具枠の外側に設け、鉄骨枠脚部は当該階床に固定支持し、鉄骨枠梁は上階梁(または、タレ壁)に構面内方向に滑ることが出来る、滑り支承によって留め付けます。

この鉄骨枠内に、これらの建具枠を取付けます(一般仕様の玄関ドアセット・窓サッシの取付)。 鉄骨枠の水平断面の軸心と方立壁の水平断面の軸心は、構面外方向でずらして取り付けます(方立て壁と鉄骨枠は引き違いの位置になります)。方立壁と鉄骨枠が引違いになることにより、層間変形する際に建具に方立壁が衝突する事無く、玄関ドアセット・窓サッシの損傷を避けることができます。加えて、鉄骨枠は脚部固定・頂部が滑り支承となるため、層間変位に対して、初期の形状を保持し、玄関ドアセット・窓サッシが変形するのを回避することが可能になります。方立壁には損傷が生じず、玄関ドアセット・窓サッシには、開閉不能や損傷・破損が発生しない工法となります。


3.検証実験結果
桁行方向の一構面の中間階の一スパンを切り出した実大構造モデルを試験体として加力実験を行いました。
R=±1/50rad時の変形に対しても、梁曲げ降伏型で強度低下はありませんでした。 また、方立壁にひび割れは発生せず、玄関ドアセット・窓サッシの開閉不全や破損はありませんでした。これは、一般にサッシに求められる耐震安全性の基準値*3(R=±1/120rad)の2.5倍に近い性能となります。以上より、本工法は、構造的な安全、人的被害の回避に加えて、継続的使用性能の確保が達成されたと判断します。

 *3:JIS A 1521(片開きドアセットの面内変形追随性試験方法および解説)



バルコニー側アルミサッシ 耐震化工法施工プロセス

玄関ドア 特定防火戸 耐震化工法施工プロセス


施工 建築(免震構造)

免震構造とは

  • 建物と地面の間にゴム等を挟み込むことにより、建物のゆれを小さくします。
  • 一般構造の建物より、ぐんと安全性が高まります。
  • 耐震補強にも、免震レトロフィットとして採用されています。

免震レトロフィットとは

  • 既存建物の耐震性を向上させる為に、基礎部を掘出し免震装置(アイソレータ、ダンパー等)を設置し、人命と建物と設備を守るものです。
  • 適用建物としては、美術館・病院・学校・寺社仏閣・市庁舎・警察等があります。
  • 適用例としては、 米国ではソルトレイク市郡庁舎(世界初の免震レトロ)、アメリカ連邦高等裁判所、ロングビーチ退役軍人医療センター等があります。
    日本では国立西洋美術館、本願寺帯広別院本堂等があります。

免震レトロフィット概要

  • 免震レトロフィットは地球に優しい究極のリニューアル技術です。
  • 免震レトロフィットの優れた点
  • オリジナルデザインを尊重。外観にほとんど影響をあたえませんので、歴史上重要な建造物などの保存・改修に最適です。
  • 生活や財産を保護。免震構造ですから大地震のときも上部建物は揺れが和らぎ、人も物も安心です。
  • 建物の部分的な改修でOK。建物の一部だけの重点的な改修なので、改修中でも日常生活に迷惑をかけません。
  • 内部空間の自由度が高い。新たに壁をつくることはありませんから、室内の使い勝手も損ないません。
  • もちろんピロティ建物も大丈夫。 免震装置で地震エネルギーを吸収しますので、信頼性の高い改修計画が可能になります。

建築(耐震診断)

耐震診断・耐震補強

建物の耐震性を診断し、機能維持・向上を考えた補強工事を提案し、資産価値をお守りします。 大地震に備えて、耐震診断を受けましょう。

耐震基準年表

主な地震記録 建築構造規程
  1886年
日本建築学会設立
1891/10/28
能美地震 (M8.0)
1923/09/01
関東大震災 (M7.9)
 
  1924年
物法令に地震力を見込む事。
木造は筋交を入れること(量の記載なし)
1944/12/07
東南海地震 (M8.0)
 
1945/01/13
三河地震 (M7.1)
 
1946/12/21
南海地震 (M8.1)
 
1948/06/28
福井地震 (M7.1)
1950年
建築基準法
  1964年
高層建築技術指針、高さ制限解除
1968/05/16
十勝沖地震(M7.9)
1971/06/17
建築基準法改正(旧耐震基準)帯筋間隔
木造の基礎強化
  1981/06/01 (昭和56年施行) 
新耐震設計基準
1983/05/26
日本海中部地震(M7.7)
 
1994/10/04
北海道東方沖地震(M8.1)
 
1995/01/17
阪神大震災(M7.3)
1995/12/25
耐震改修促進法
  2000/06/01
基準法大改正。性能規定、限界耐力
計算法
2003/05/26
日本海中部地震(M7.7)
 
2003/07/26
宮城県北部地震(M6.2)
 
2003/09/26
十勝沖地震(M8.0)
2005/10/28
改正耐震改修促進法
2004/10/23
新潟県中越地震(M7.0)
2005/11/27
耐震偽装事件発覚
  2006/01/01
改正耐震改修促進法施行
  2007/06/20
建築物の安全性の確保を図るための
建築基準法等の一部を改正する法律
施行
2011/03/11
東北地方太平洋沖地震(M9.0)
 

耐震診断システム

  • 予備診断 診断計画 現地調査
  • 一般診断(1次診断、2次診断)
  • 精密診断

耐震診断システム

耐震診断システム

壁の補強
地震による水平方向の力に抵抗して建物の変形を抑制し、崩壊を防ぐために耐力壁を設置し、建物全体の強度を向上させます。

建築(エアー・サポート工法)

免震工法/小規模建物・戸建住宅用免震

特許技術(特許第3765245号)
本工法は、当社及び(社)日本建設業経営協会中央技術研究所、徳倉建設㈱、共立建設㈱、日東みらい建設㈱、オイレス工業㈱の6社共同で開発および実用化を図った新しい小規模建物・戸建住宅用免震工法です。
「免震建築物の技術基準解説及び計算例とその解説」(日本建築センター)に、「エアー・サポート工法」が紹介されています。

エアー・サポート工法の特徴

  • 玄関・勝手口の段差を2~3段程度におさえ、室内へアクセスしやすくなりました。
  • 掘削土量やコンクリートなどの材料の使用量を節約し、コストダウンが期待できます。
  • シンプルな施工法により、工期の短縮が可能で安全性・生産性の向上に貢献します。
  • 支保工解体時に免震層に作業員が入る必要がなく安全です。

免震建物のメリット

従来施工法とエアー・サポート工法の比較

従来の施工方法

従来の工法で施工する場合、施工時の作業空間として約70cm必要になります。
それに従い、地面を掘り下げる必要が生じます。
根切り、残土処理、外周部擁壁等によりコストアップが生じます。

本工法の施工方法

本研究会は、狭いスペースでも床板が施工できる工法を開発し、そのすき間は5cmから15cm位で施工可能となりました。 従来工法のような地面の掘り下げが不要で、工期の短縮とコストダウンが図れます。

建築(SRF工法)

新世代の補強技術 / SRFの施工は簡単・迅速です

既存の設備、間取りを変えず居ながら補強ができます

耐震基準をクリアする補強から、生存空間確保まで目的別補強が可能です

軸耐力を確保して揺れても倒壊しない補強を行います

軸耐力を確保して揺れても倒壊しない補強を行います

特許第3484156号
(財)日本建築防災協会 技術評価取得 建防災発第2174号
土木研究センター建設技術審査証明 建技審証第0707号
国土交通省新技術情報提供室手武NETIS登録番号KT-020060
※ 東京都の「安価で信頼できる耐震改修工法・装置」に選定
※ 兵庫県の「ひょうご住宅耐震改修工法コンペ」で最優秀賞を受賞
※ 愛知県の「第2回あいち木造住宅耐震改修事例コンペ」でアイディア賞を受賞

その他、「NHKおはよう日本」「TBS朝ズバッ」などの報道番組でも採り上げられています

施工 土木(ミニシールド工法)

快適生活空間を創造するミニシールド工法

<ミニシールド工法>は、小口径を対象に開発された創造性と信頼性を兼ね備えたトンネル工法です。より信頼性の高いライフ・ラインの整備、拡充という時代のニーズにマッチし、延長も年々増加しております。

私たちは、あらゆる分野への展開に積極的にアプローチし、ユーザーのさまざまなニーズにお応えできる<ミニシールド工法>を目指し続けます。

  • 安定性と強度
    三等分割のセグメントによるトンネルの構築は、安定性が高く、優れた強度を持っています。
  • 長距離
    長距離施工が可能です。1スパン1,000m以上を楽々施工します。近年周辺環境への配慮から、施工延長が長くなって来ています。
    <ミニシールド工法>は、これらのニーズに十分に対応することができます。
  • 曲線
    施工延長が長くなると共に曲線施工が増えています。<ミニシールド工法>は、R=10mの急曲線対応することが出来ます。
  • 低コスト
    二次覆工が不要であることから、従来のシールド工法に比べ、短工期で低コストの工法です。